「AGE」は最悪の老化の原因

見た目の若々しさはコントロールできるという記事で老化の原因の80%は環境であるとお話ししました。

今回はその延長になります。

 

 

「AGE」という言葉を聞いたことがありますか?
ここ最近注目されている、老化の最悪の原因物質です。

老化の原因としてよく知られているのが活性酸素。
一度は耳にしたことがありますよね?

活性酸素は細胞が新陳代謝を行う過程で発生し、強い酸化力で体内に入った細菌やウイルスを排除する役割があります。

この意味では私たちに優位に働いてくれますが、その一方で、毒性が非常に強く、体をサビつかせジワジワと体を老朽化させていきます。

 

最近になって、体内で活性酸素による酸化が起こる前の段階で「AGE」という物質が大きく関わってくることがわかりました。

AGEはホットケーキを想像していただけたらわかりやすいかと思います。

ホットケーキを作るには、小麦粉・砂糖(糖)と卵・牛乳(たんぱく質)でタネを作ります。
そしてフライパンで加熱していくと、最初は白かったタネがこんがりきつね色になります。

この反応のことを一般にメイラード反応といいます。
(料理では風味が増すのでいいことなのですが・・・)

これが私たちの体内でも同じことが起きているのです。

 

私たちは約60兆個の細胞からできています。
そして、細胞の主成分はたんぱく質です。

体内のたんぱく質に、食事の糖がくっついて体温によって加熱された状態になると「糖化」という化学反応が起きます。

AGEはこの糖化によって生まれる産物なのです。

AGEは糖化反応が起きるほど増えていきます。
つまり、普段の食事で余分に糖を摂るほどこの糖化は行なわれ、AGEが体に蓄積していくのです。

AGEが蓄積され続けると、細胞の本来の機能は失われてしまします。
そして体のあちこちで異常が起きるのです。

 

体内のたんぱく質で、このAGEの害を受けやすいのがコラーゲンです!

肌の弾力を維持する美肌成分の一つで、女性の私たちにはなじみ深いもの。
私たちの体内の約3割のたんぱく質がコラーゲンです。

筋肉や内臓、骨、関節など全身に存在していてさまざまな役割を果たしてくれています。

コラーゲンは寿命が長いうえ、繊維状のかたちをとっているためAGEが絡みつきやすく、蓄積しやすいのです。
(↓イメージ図)

例えば
血管の大部分もコラーゲンで構成されていますが、ここにAGEが蓄積すると、血管の弾力性が失われ動脈硬化や脳卒中につながります。

骨のコラーゲンにAGEが蓄積すれば、骨粗鬆症に。
肌のコラーゲンに蓄積すればシミやしわ、たるみに・・・と
さまざまな症状を全身に引き起こします。

これ以外も、糖尿病や心筋梗塞、不妊などの原因にもなってしまいます。

 

私たちが加齢とともに老化していくのは当たり前ですが、体内にAGEがたくさんあると、さまざまな病気を引き起こし、老化の一途をたどることになります。

ある研究では、糖尿病患者と健康な人の肌のコラーゲンの中にAGEがどのくらい蓄積されているか比較した研究があります。
結果は糖尿病患者の方がよりAGEを多く蓄積していました。

AGEの蓄積量の差が老化のスピードを左右していると言っても過言ではないのです!!

 

 

活性酸素を気にしている女性は多いことでしょう。
抗酸化作用のあるビタミンCやポリフェノールのサプリメントを摂ったり、
紫外線対策をしたり・・・

しかし、酸化の上流にあるAGEをなくさないといくら抗酸化力を高めてもあまり意味がなくなってしまいます。

抗酸化医療の分野では、老化のリスクは活性酸素による酸化よりAGEによる糖化の害の方が深刻であると警鐘をならしているほど。

 

これからは、活性酸素だけでなくAGEにも注目していきましょう。

 

 

今からでもAGEの蓄積を少しでも抑制する生活習慣に変えていけば、もっと老化のスピードを遅くすることができますよ!

 

 

 

 

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください