「半身浴」と聞くと、ダイエットや美容に良い。
このようなイメージをもっている女性は多いです。
しかし、残念ながら半身浴にそんな効果ありません。
そもそも発汗すること自体に「ダイエット」も「デトックス効果」もないですからね。
ダイエット・デトックス効果がない理由
いろんな有害な物質を取り込んで、排泄させる機能を腎臓と肝臓が担っています。
そして、私たちの体に不要な物質は、ほとんどが「便や尿」として出ていきます。
汗でもミネラルなどの成分が排泄されますが、その99.5%は水分!
デトックスとは、体にとって有害な物質を外に出すことなので、汗に「解毒」という作用はないんです。
汗というのは体温調節のためにかきます。
汗をたくさんかけば体の中の老廃物もたくさん排泄される、といわけではありません。
これはダイエットでも同じです。
半身浴の後だと汗が出た分 体重は減ります。
ですが、体の中の水分が減れば腎臓はその情報をキャッチして、尿の量を減らすことで体重を一定に戻そうとするんです。
「半身浴をすれば代謝がアップする!」という考えもありますが、実際 半身浴にはダイエットになるほど代謝は上がりません。
50kgの女性が30分入浴しても消費するカロリーは70kcal程度。
30分のウォーキングとほぼ変わりません。
(そもそも30分も入浴なんてできません(´・ω・`;))
私たちの体は本当によくできています。
半身浴の後は体重が減ったからといって我慢しないでください。
汗をかいた分、水分補給は必ずしてくださいね。
汗を放置するのは肌にはマイナス
汗をかくために温度の高いお湯につかるのはNGです!
急激に体温が上がって大量にかいた汗や、かいたまま放置した汗には注意が必要だから。
汗は本来、肌と同じ弱酸性。
ですが、上のような汗は比較的pHが高く肌のバリア機能を損なわせてしまいます。
さらに、その入浴そのものが乾燥も引き起こします。
これは肌にとってマイナスなことです。
入浴時、肌の一番表面ある角層は膨張して、このときにもともと肌にあった保湿成分が外に出ていってしまいます。
ダイエット・美容のためにしていたお湯の温度が高い半身浴は、ダイエットにもならないし、肌を傷つけてしまう行為ですよ。
入浴法を変えれば美肌になれる
半身浴だから良いというわけではありませんが、入浴法を正しくすれば美肌になれます。
その理由は、お風呂で血行が良くなって、じんわりと汗をかくくらいだと、肌の角層の水分量が増えて保湿力が上がっている状態になるからです。
この状態でスキンケアを行なうと美肌効果が十分に期待できるんですよ。
ただ入浴法を間違えると、始めに言ったように肌を傷つけてしまうので、美肌になれる入浴法を教えますね。
オススメの入浴法
・温度・・・38℃~40℃
・時間・・・10分程度
40℃を超えると肌には熱すぎるので乾燥を招きます。
10分以上の長すぎる入浴も肌の保湿成分が出ていってしまうので注意です。
半身浴でも全身浴でも同じ入浴法なので、お好きな方で入ってください。
ただ半身浴だと上半身が温まりにくいので、無理はしないでくださいね。
乾燥を防ぐために入浴剤を入れるのもオススメですよ。
私も毎日 入浴剤を入れています。
実際に入浴剤なしの場合と、入浴剤を使用した場合を比べると、体の水分量に明らかな差が出た実験結果もあります。
せっかくお風呂に入るのなら、スキンケアやリラックス効果を高める入浴剤があった方がいいですね。
ただ入浴剤といっても何でもいいというわけではありません。
アルカリ塩類の入浴剤はpHがやや高いので、肌のバリア機能の低下に追いうちをかけてしまいます。
炭酸水素ナトリウムを主成分とする無機塩類の入浴剤がオススメです。
パッケージに「炭酸」と書いてあれば大丈夫です♪
そもそも半身浴って何のため?
ここはちょっと豆知識程度で。
ダイエットやデトックス効果があるといわれてきた「半身浴」。
これってもともと何のために生まれた入浴法か知っていますか?
もちろん美容やダイエットのためではありません。
半身浴は老人や心臓の弱い方、心臓に疾患のある患者さんでも、体を温められるように生まれた入浴法です。
家のお風呂の深さであっても私たちの体は必ず水圧を受けます。
半身浴は文字通り体の半分(主に下半身)を温めることに集中している入浴法。
全身浴に比べて肺や心臓への水圧による負担が少ないので、体の弱い方でも温まれるようにできたんですよ。
今まで美容にいい!とされてきた方法も本当は効果がなかった。
なんてことはたくさんあります。
間違った方法をずっと続けて効果が出るのを待ち続けるより、正しい美容法をした方がずっと早く望んだ結果が得られますからね。
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